2017年03月14日
読書会を続けて5年も経つと、
様々な方からいろいろな助言を頂くことがあります。
それは単に趣味の集まりやコミュニティという域を超えて、
読書会という活動が社会的にもっと果たせる役割があるのでは、
というものです。
私自身も数年前に旭川の中高生との読書交流を目的とした企画「読書キャラバン」や
高文連での講演を通して、この可能性をひしひしと感じていました。
多少温度差はあるものの、多くの若者たちが感じていた
読書に対する抵抗感、正解主義、
すべて読まなければならないという先入観・強迫観念。
どれも自分の経験上、彼らの読書に対する誤った思い込みは
痛いほど理解できます。
しかし、世の中にはしょうもない本も数多あるけど、
自分の考え方や人生に大きく影響を与えてくれる良書も多くありますよね。
そんな本を知らないという人はまだ出会っていないだけ。
読書はもっと自由でいい。正解はない。
自分と違う価値観があるのは社会では当たり前。
なぜ他人はこの本を面白いと感じたのか。著者は何を言いたいのか。
誰が傷つき、誰が喜びを感じたのか。自分はどう感じ、何を伝えたいのか。
いろいろな想像力を働かせながら読む読書の楽しさ。
ここに気づいた若者たちが1冊の本を通してどんどん変わっていく姿は、
大人の私たちが見習うことも多いのです。
ちょっと偉そうな話しをしてしまいましたが、
いま読書会を開催することが本当に楽しい。
いや、楽しいだけではなく時々多少の辛さや痛みも伴います(これは伝える読書を経験した人にしかわからない)。筋トレと一緒ですね。(そうか?)
そしていま、新たに妄想していることがあります。
それは、なんらかの理由で服役している方々との
読書交流ができないか、というものです。
つまり、刑務所内での読書会。
私が何か犯罪を犯して送り込まれれば比較的簡単な話ですが、
さすがにリスクが高すぎます。
そもそも刑務所内のことがよくわからない。
服役されている方々の心境もわからない。
私の身勝手で傲慢な野心かもしれないけども、
読書会によって変わる人たちを多く見てきたので、
もしかしたら更生中の方々に
何か希望の光を与えることができるかもしれない。
数年前から悶々と考えていたけども、
考えれば考えるほど本当にハードルが高いのです。
でも最近、うろこ会に参加されている女性からお借りした
「プリズン・ブック・クラブ~コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年(アンウォームズリー著)」を読んでやはり読書会の新たな可能性を感じざるを得ないのです。
いつの日か、こうした社会との断絶に身を置かれている人たちとの読書交流が
私の「夢と希望」になるのでした。
どうぞ、お知り合いに関係者の方がいらっしゃる方は
是非ご一報をお待ちしております。
したっけ、またね。
読書コミュニティうろこ会
キム