【キムブログ】強い女性へのあこがれ

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2017年02月15日


 読書をした後に、舞台となっている地方や登場人物の背景を知る為に、その土地を訪れてみたいと思うことはしばしばありますよね。いま、ぼくにとってその土地は瀬戸内海の島々がそれです。戦国時代に瀬戸内海の島々に根を張り、その名を轟かせた海賊衆「村上海賊」が主人公となった小説「村上海賊の娘」を読んでいます。2014年の本屋大賞を受賞し、男性に多く読まれている小説として話題となっていましたが、ようやく手にとりました。















 なぜこの小説が多くの男性に読まれているのか不思議でしたが、読み終わって少しだけその理由が分かったような気がします。豪快で気性が荒く、醜女と評判であるが故に婚期が遅れ、しかもそんな評判を一向に気にせずマイペースな村上海賊の娘、景(きょう)が主人公です。景は、周りの血気盛んな男衆を差し置き、厳しい戦局を左右する現場へ自ら出向き、状況の打開を試みます。しかし一方で、自分の命を犠牲にしてでも人の信念に寄り添うことができる深い情の持ち主。百戦錬磨の武将たちが景の言動ひとつひとつに翻弄される姿は、なんとなく今の東京都知事を取り巻く激動と重なるのは僕だけでしょうか。(誤解されないよう補足すると、小池知事は決して醜女だとは思っていません・・・)

 家の存続の為に古い慣習やしがらみに必死にしがみつきながら生きていく男性。状況を打開するために様々なことを犠牲にしながら一歩ずつ歩みを進める女性。こんな対照的な男女の生き方が現代の男性に共感を持って受け入れられているのかもしれません。

 長編歴史小説はなかなか課題本にしづらいのですが、いつか扱ってみたい1冊です。

したっけ、またね。


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キム


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